ノブデザインラボ「バッグの描きかた」NOBUZEMI

デザイナー兼専門学校講師がお伝えする、バッグのデザイン画の描き方の授業のちょっと一部だけ。【NOBU Design Lab】

  専門学校の、デザイン講師がお伝えするバッグのデザイン画の描き方と、商品企画、仕様書の作り方。 授業の一部だけ、ちょっとネタバレ。

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2.イラストとデザイン画の違い

『ドローイング』は英語。『デッサン』はフランス語。日本語では『素描』といいます。
 そして、『デザイン』とは、もともと設計や計画の事を表す言葉ですから、『デザイン画』はアイデアを表現する設計図、のようなものですね。

 
 バッグのイラストといいますと緻密なものから、何となくこんなイメージのバッグ...というざっくり描かれたもの、可愛くデフォルメしたものまで大きな範囲で『イラスト』と呼ばれています。

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バッグの正面図だけのイラスト。NOBUZEMI©




 ところが、バッグの『デザイン画』となりますと、見た目の雰囲気だけでなく構造や素材、縫い方、付属品、金具、素材の質感や厚みまで伝わるように描かれたものが理想的です。ですから、正面、横、上から見た所を一度に表す為に、3点透視図法を使って立体的に描くと出来上がりに近い絵が描けます。私が担当する授業では、最初にこの方法を学びます。
 

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ファーストサンプルを職人さんに依頼するときの手描き仕様書©NOBUZEMI


職人さんにファーストサンプルを依頼するときは、この仕様書に、原寸大の立体図面を添えます。そのデザイン画と仕様書を見ただけで、想像した通りのニュアンスのものをバッグ職人さんが作ってくださる程、詳しく書けるようになるのが理想ですね。
 もちろん、自分自身が縫うときも、ブレないものづくりをする為にも、完成予想図としてのデザイン画はとっても大切です。