ノブデザインラボ「バッグの描きかた」NOBUZEMI

デザイナー兼専門学校講師がお伝えする、バッグのデザイン画の描き方の授業のちょっと一部だけ。【NOBU Design Lab】

  専門学校の、デザイン講師がお伝えするバッグのデザイン画の描き方と、商品企画、仕様書の作り方。 授業の一部だけ、ちょっとネタバレ。

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3.バッグの仕様書(指示書)の書き方。デザイン画とつじつまを合わせましょう。

バッグの仕様書は、デザインをより具体的に表したもの。仕様書の書き方は、お料理のレシピ表と同じようなものです。金具や附属材料の情報を明確に特定して書き込みましょう。

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©NOBUZEMIバッグの仕様書。縫製の注意点など描いています。

 私が授業をさせていただいている専門学校では、バッグの作り方だけでなく、デザイン画の描き方も、仕様書の書き方も勉強します。
 実際に縫うことを想像しながら、頭の中で組み立てながら描いていきましょう。

 仕様書は、例えばお料理のレシピと同じこと。『バターひとかけ、塩少々、砂糖適量』だとわかりにくいですね。『バター10g,塩5g,砂糖20g』などと具体的な情報があった方が、作りやすいですし美味しくできあがると思います。
 バッグの仕様書で言うと『太めのオフホワイトの糸』ではなくて、『糸はビニモ、太さは#20、色番はNo.101』などと具体的に特定していきます。金具の品番とサイズ、メッキ色も大事です。生地ならどこの会社の、何という名称の生地で、品番と素材名、有効幅など、材料を調達する人が、迷わない程度の記載が必要です。

 サンプル師さんと何十年もの付き合いで、微妙な糸色の場合『糸は地色と近似色でお願いします。』と言う事もありますが、それは相手をよほど信頼しての事。(サンプル1個で2000Mの太巻き糸を買っていただくのは申し訳ないので、お手持ちの色が合えば...という気持ちもちょっとあります。f(^ ^ ;) でも、それはそれ。色の希望色はちゃんとしっかり指定しましょう。

 糸の見本帳では、糸の太さと糸色の見本が有ります。糸を決めるときは、照明の色に惑わされないように、日中、外でも確認しましょう。

 ファスナーを使う場合も合わせて決めていきましょう。ファスナーのテープ色だけでなく、務歯の素材も重要です。コイルファスナー、メタルファスナー、ビスロン、エクセラ、などいろいろ有ります。スライダーの種類も多いです。手元に見本が無いときは、ネットで検索すれば写真で確認できます。YKKファスナーは直接ではなく、代理店に注文します。ネットでも色々なお店で注文できます。特別な色などは、オーダーに日数がかかりますから、縫い始める日から逆算して発注しましょう。

 仕様書は細部に心配りをして記載しましょう。

 イラストと文字情報、数字情報で出来上がりが想定できるようにちゃんと辻褄合わせながら仕様書を作ります。
 素材や仕様は、なるべく具体的に特定して情報を書き込んでいきましょう。

 仕様書の詳しい作り方は、私の授業で何度も練習します。

 バッグデザイナーの仕事は、デザイン画を描き、それをもとに仕様書を作り、方眼紙で実物寸法の立体図面を作ります。それらは、制作する人が見てバッグを作れるほどの情報量が必要です。専門学校の授業のカリキュラム内で、ひとつのアイデアを形にしていく、その過程をしっかり学びます。

 卒業して、社会に出たときに少しでも即戦力に近づけているように 皆さん頑張って学んでおられます。

 このブログでは、盛りだくさんのカリキュラムの中の、ザッカデザインの授業の中の、バッグの商品企画とデザイン画の事にフォーカスしてお伝えしています。それでも、そのほんの一部だけですけれど。